何もないところでつまづくのは、病気?:那珂やまだ接骨院

query_builder 2022/11/01
腰痛スポーツ外傷脚の痛み
2022-10-26

こんにちは、那珂やまだ接骨院です。


今回はなんでこんな所(畳縁・カーペットの縁などの小さな段差を含みます。)でつまづくのかという事を、原因となる神経障害・ケガの後遺症・くせや身の回りの環境など、考察しながら対策のお話しなどもしていきたいと思います。


年齢のせいにされがちですが、片足だけつまづきやすい方などのお話を聞いたのを考えると、歳のせいだけではないと考えています。(新品の靴の先を削ってしまってて、やるせない気持ちになった方もいらっしゃると思います。)※バリアフリーが当たり前になっているので、足を上げず歩いてしまっているのかなとは思います。ただそれならば両足かなと。

そして、歩いているときに、後ろから前に出すとき(脚が体の下やや後くらいの位置:図の黄色のあたり)に引っ掛かるケースが多く感じます。


身体は前に行こうとしているのに、足がつっかかり、前のめりに倒れやすいです。

あわてて手を出して、手首の骨折をおこしたり、頭ぶつけたり顔をすりむいたりします。

倒れる向きによっては、股関節の骨折をしてしまうかもしれません。※年齢を重ねると、突発的なことへの対応は、遅くなるというデータもあります。


神経障害としては脳や脊髄の中枢神経障害、脊髄神経やその他の末梢神経障害があります。(ちなみに脳と脳神経、脊髄と脊髄神経は別物です。)

神経の障害部位により症状は異なりますが、片足で立つ力が落ちてしまいすり足で歩いてしまう状態や、足関節(足首)を上にあげる(反らせる)力が弱くなり、つまづきやすくなる。


中枢神経障害としては、脳梗塞などの疾患や交通事故など強い外力による損傷でおきる可能性があります。また良性腫瘍(脊髄腫瘍など)大きくなり、圧迫されることにより障害されます。

腰の神経や、膝の後ろのあたりの神経の障害でも同じようなことがおこります。

正座を長時間した後、立ち上がれずに転ぶケースもあります。


損傷や障害の程度により、回復期間は非常に差があり、正座の後のように数分でよくなるものから回復まで1年以上かかるもの、回復の見込みが少ないものもあります。

神経が障害されていた期間が長いものは、その間に筋力が落ちたり、萎縮をしたり、神経が回復してもなかなか戻りにくくなることもあります。

筋力が落ちているのをかばう(代償動作)ことをしてしまうため、悪い癖がついてしまう事もあります。


治る見込みが少ない場合、長期にかかる場合は、装具などで足関節90度に固定する。

筋力低下や関節拘縮の予防をしっかり行う。

神経が回復してきたら、筋トレというよりは脳トレに近いイメージですが、今まで使っていなかった筋肉を使う練習をなるべく弱くなるべくゆっくり行う。(強く始めると代償動作をおこしやすい、早くやると単収縮の勢いでやってしまうので筋の運動制御が雑になりやすい。)※重要

徐々に強度、スピードを上げる。

片足立ちの訓練。※片足立ちができない=通常歩行は無理



ケガの後遺症でおきるものに関しては、圧倒的に足関節、次いでふくろはぎ、そのあと膝が多かったです。


足関節:

1,ケガの後の、ストレッチや可動域の改善が十分ではなく、足をそらせにくなり、結果つ

 まずきやすくなる。

 ストレッチにより改善する。

2,靱帯が緩んて治ってしまう事により、関節の知覚異常がおき、思っている動きより実際の

 動きが追いついておらず、結果つまづきやすくなる。

 腓骨筋の強化、バランストレーニング

※靱帯が治るわけではないので、リハビリを継続していい状態をキープすることが大事。


ふくろはぎ:肉離れや打撲の後、ストレッチや可動域の改善が不十分で、足をそらせにくく

      なる。

      ストレッチにより改善する。


膝:後十字靭帯損傷で靱帯が緩んで治っており脛骨(すねの骨)が大腿骨(太ももの骨)よ

  り後れやすくなることと、内側広筋の筋力が低下※1していると、やはり脛骨が追いつ

  てこないため、つま先をひっかけてしまう。※1ほかのケガでもおきる可能性は多い

  筋力強化と意識づけが重要で、こちらも元に戻ることはないので、リハビリの継続が

  大事になります。



くせとしては、がに股は非常に転びやすいです。

子供が歩き始めたころすぐ転ぶのがいい例で、がに股で左右動が大きく、倒れるのは前後です。

なぜか?

つま先を横に向けることにより、横方向への重心は取りやすくなります。その分前後方向への重心とることが難しくなります。

つまり立っているにはいいが、動くには不安定な姿勢です。

さらに別ブログでもお話ししたように、足の力は働きにくくなります。

足を持ち上げにくくなり、すり足になり、引っ掛かり転びます。

※子供は相対的に頭が重いので、重心が高くなるので転びやすい面もあります。


高齢者になると子供よりも体重が重く、筋力も低下したのを、がに股になり前後の重心が取れなくなり、杖を使用し重心を取りやすくすることになるのです。

さらにがに股は、いろいろなものに足をひっかけやすいです。

転びやすくなります。

転びたくなくて、よりがに股になります。

筋力あまり必要としないので、また力が弱くなります。

そのサイクルで、転びやすさがどんどん増えてしまいます。


くせというよりご本人の意識なのかもしれないのですが、つまづくのが嫌で、つま先を上げて歩こうとされる方がいるのですが、はっきり言って逆効果なことが多いです。

つま先を上げて歩くと、ふくろはぎに筋肉が緊張して、膝を曲げないで歩いてしまいます。

結局足を出すときには、地面にぶつかるリスクが高いのです。



履物としては、スリッパ・サンダルなど注意点があります。

まずサンダルですが、自分のつま先よりサンダルの先が長ければ長いほど引っ掛かるリスクは上がります。

身体というのは、だいたい自分がどのくらいの大きさか理解しています。(車幅感覚みたいなものです。)自分思っている距離感と、実際の距離に誤差がでてしまい、ミスをおこします。


つぎにスリッパですが、スリッパが脱げないように、一生懸命つま先をそらせて歩かれている患者様が下りました。すでに前でお話しているのですが、膝を曲げないで歩くためつまづきやすいです。

靴というより、そこのすべり止めがしっかりしているものも、すって歩いていると、足がでないで止まってしまい、転びやすくなります。


ちゃんと歩くためには、膝を上げることが重要です。

膝を上げるためには、逆脚1本で立てなければならないです。

まずは片足立ちが、とても大事な要素なのです。


頑張って歩いて、どこか痛くする前に、少しでも転倒のリスクを減らすために、お役に立てればと思います。


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那珂やまだ接骨院

住所:茨城県那珂市飯田2702-18

電話番号:070-7669-6799

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