疲労骨折のあれこれ:那珂市・那珂やまだ接骨院
こんにちは、那珂やまだ接骨院です。
先日に疲労骨折の超音波治療(LIPUS)のお問い合わせがあったので、テーマにして話していきます。
疲労骨折とは:
繰り返し加わる小さな力によって、骨に亀裂がはいったり、進行してしまうと完全な骨折と同様の状態となります。
(針金でも繰り返し折り曲げ続けると、はじめはくびれが出来て、続けていると完全にポキッと折れるのと同じようなものです。
セルフチェック:骨を前後・左右から押して2か所以上痛みがあれば要注意です。
今まで診てきた疲労骨折発症部位 ※頸から下の骨はどこでもおこる可能性はある。
頸椎(第7)・腰椎・骨盤・鎖骨・肋骨・上腕骨・橈骨・尺骨・(手の)舟状骨・有頭骨・有鈎骨(の鈎)・中手骨(第二)・大腿骨・膝蓋骨・脛骨・腓骨・踵骨・(足の)舟状骨・中足骨(第二~第五)、基節骨(母趾)
※好発部位:太文字・下線表記
比較的おきやすい(または無症状だがよくレントゲンにうつる):下線表記
部位別の説明
・頸椎(頸椎棘突起) ※第七に起きやすい。
原因:僧帽筋・菱形筋のけん引力で、ゴルフやスコップなどの動作の方によくおきる。
・腰椎
〈肋骨(横)突起〉 ※第三に起きやすい。
原因:大腰筋・腰方形筋などのけん引力や動作による横突間靱帯の牽引による。
〈椎弓〉 ※第五に多い。分離症の前段階。
原因:腰をそらせる時に、負荷がかかりやすい。
股関節屈筋の緊張により、骨盤の前傾が強くなり、負担が増える。
(女子の体操選手では、数か所分離症の方もいました。)
・骨盤(恥骨・坐骨)
原因:骨盤の前後傾・左右の回旋の動きと筋のけん引力
(同じような原因で、恥骨結合炎もおきます。)
・鎖骨 ※20年で2例。弓道部の大学生、道路の誘導をしている60歳女性。
原因:挙上時の痛みから始まったことから、上肢を引き上げる動作であること(それに伴う鎖骨下筋や烏口鎖骨靱帯のけん引力)が推測される。水平内転の可能性も考えられる。
・肋骨
〈第一肋骨〉 ※柔道多数、テニス1例、アメフト1例
原因:前・中斜角筋のけん引力。頸の回旋動作による、けん引力の増加。
症状:頸から肩甲骨周囲の痛みを訴える。手の小指のみに知覚低下が出ることが多い。
〈第十肋骨〉
原因:ゴルフなどの体幹を捻る動作。
・上腕骨 ※まれ。20歳男性野球(投手)
原因:上腕三頭筋・上腕筋の筋力、投球時の上腕の回旋力。
・橈骨 ※まれ。小児。
原因:回内筋の筋力と捻転力。
・尺骨 ※20代男性(大学生)和太鼓、40歳男性土木作業員
原因:尺側手根屈筋のけん引力。
・(手の)舟状骨 ※22歳男性ベンチプレス、18歳男性柔道
原因:手関節伸展時の舟状骨との衝突、有頭骨からの軸圧と体重との剪断力。
・有頭骨 ※非常にまれ。40歳男性馬蹄職人
・有鈎骨(の鈎) ※体操選手、野球選手
原因:あん馬のポメルや野球バットのグリップエンドからの軸圧。
・中手骨(第二) ※18歳男性大学ボクシング
原因:遠位方向からの軸圧。
・大腿骨 ※陸上部(長距離)
原因:着地時の軸圧、内転筋やハムストリングスなどのけん引力。
・膝蓋骨 ※21歳女性空手部、18歳男性バスケットボール部
原因:踏み込みやジャンプの着地など急激なストップ動作による屈曲力(支点大腿骨、大腿四頭筋の上下のけん引力)。
・脛骨 ※走る競技ではほとんどおこる。
〈疾走型〉近位1/3部、遠位1/3部
〈跳躍型〉中央1/3部
原因:筋の牽引力と着地時の骨のたわみ。
〈垂直型内果疲労骨折〉距骨内側角の位置から脛骨近位に向かって骨折線が入る。
※体操、バスケット、バレーボールなど
注意:急激に踏み込んだ際に、完全骨折になる場合がある。
原因:距骨内側角による突き上げ。
急激な踏み込みによる背屈の際、距骨に内方に押し出される。
・腓骨 ※陸上、バレーボールなど多種にわたる。
〈疾走型〉外果よりやや上部
〈跳躍型〉腓骨頭のやや下部
原因:着地時の骨のたわみと筋の牽引力。
(腓骨に関しては、形態的にたわみやの問題が大きいと推測される。理由:足関節脱臼骨折で腓骨近位が折れることから力学的に負荷が伝わりやすいことが推測できる。)
〈中央部〉腓骨中央(なぜか名前がついていない)
原因:筋の牽引力と着地時の骨のたわみ。
※腓骨遠位の疲労骨折と合併しているケースが多く、形態的にたわみやすいポイントがあると思われる。(理由:踏み込みでおきた腓骨の二重骨折3例の発症部位がすべて同じ 中央部と遠位部 だったので。)
・踵骨 ※小児、成人女性
原因:着地時の軸圧。アキレス腱のけん引力。
・(足の)舟状骨 ※19歳女子ソフトボール投手、20代後半バレリーナ
原因:着地時の遠位からの軸圧と距骨との剪断力。
・中足骨
〈骨幹部〉 ※第二・第三が好発部位と言われていますが、経験上圧倒的に第三です。次に第四に多く見られました。第二は両側におきるケースが多かったです。
原因:踏み返しによる骨のたわみ。
(特に陸上競技で第二がおきる選手は、ハイアーチなことが多かったです。)
足関節の背屈制限により、足部の踏み返しの負荷が増加する。
〈第五中足骨基部〉 ※バスケット、サッカーなど多種目のスポーツで発症。
原因:外側荷重による骨のたわみと腓骨筋群によるけん引力。
・基節骨 ※母趾。比較的小児に多い。
原因:踏み返し時の中足骨との軸圧。
申し訳ありません。
種類だけでとても多くなってしまったので、今回お話しする予定であった注意点などは次に回させていただきたいと思います。
那珂やまだ接骨院
住所:茨城県那珂市飯田2702-18
電話番号:070-7669-6799
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